事業案内
新築
日本古来から伝わる建築技法を用い、木組みの柔軟性を活かした伝統工法でお家を建ててみませんか?我々の建物は、金物を使わず、木の特性を活かす仕口や継手で組上げ、天然材に拘った家づくりをご提案しております。
柱の結合部がボルトなどの金物で固定されていないため、地震の際には建物全体で揺れを吸収・受け流す働きを可能としています。
リフォーム・リノベーション
老朽化した建築物の間取りや古くなった設備を新しくし現状に合った使い勝手の良い空間を誕生させてみませんか?
リフォームは、壊れたものをただ直すだけではありません。生活して気が付く問題を改善し、
より良い生活を実現する為の最善の手段です。
建具
木製建具から鋼製建具まで幅広く対応しております。
新規にするのではなく、建具に付属しているガラスや鍵等の金物を交換して部分で直す工事や時代建具(古建具)の修繕も喜んでご提案します。
文化財・社寺仏閣・宝物
一般ではなかなかお目にかかれないデザインや技法を用いて製作しております。ご興味がある方は、お気軽にご連絡を下さい。
建具の基礎知識
木製建具の種類
障子
吉野杉「赤み」
玄関戸
吉野杉「赤み」
格子戸
米ビバ材
硝子戸
吉野杉「赤み」
板戸
吉野杉「赤み」
フラッシュ建具
杉板目突板仕様
襖
茶室「太鼓襖」
組子細工入り建具
木曽桧「赤み」
デザイン建具
吉野杉「赤み」
代表的な木製建具材
秋田杉赤
丸太の芯材と白肌の中間部分で
赤味の色。木理はまっすぐで細やか。
光沢があり素直で細工が容易。
<超高級建具材>
秋田杉赤白混
丸太の辺材で色は赤白混り。
木理はまっすぐで柔らかいので、
加工が容易。
木曽檜赤(尾州檜)
材色は薄黄。優れた耐久性。
緻密な木肌は、上品な清潔な雰囲気。
<超高級建具材>
木曽檜赤白混
丸太の辺材で色は赤白混り。
木理はほぼまっすぐで、歪みが少ない。
エゾ松
材色は淡黄色。やや軽軟だが、強い。
加工・仕上げがしやすい。
タモ
材色は黄土色。木理はまっすぐで、
肌目は粗く強くて粘りがある。
内外装に使用可。
ケヤキ
材色は赤褐色・白褐色。
木理は緻密で艶がり、強い。
内外装用に使用可。<超高級建具材>
スプルース
材色は淡黄色。材質は均一で無臭。
軽量で、細工がしやすい。
木製建具全般に最適。
ノーブル
材色は淡褐色。
木理は細かく日焼けしにくい。
硬さは中くらい。
米松
材色は赤材の他に黄・白色。
用途の広い、代表的な輸入材。
赤松に似た美しい木目。
米ヒバ
材色は淡黄色。きめ細やかな歯だめで硬く、弾力性がある。
腐れにくく、加工性・耐久性もよい。
米杉
材色は赤味の色。
耐久性・耐候性に優れ、
軽軟で割れやすい。
雲杉(AKスプルース)
材色は黄褐色。
木理は細かく、スプルースに似た材質。
チーク
材色は茶褐色。しっとりとした肌感触。
耐水性がよく、
硬いわりに加工性がよい。
木製建具製品ができるまで
丸太
立ち木を伐採し、枝部分を切り落としたもの。建具には強度・耐久力ともに適している赤身の部分を主に使用します。柾目に製材
30cm以上の丸太を挽く場合は、まず四ツ割りにし、その周辺を図のように相互に1通りずつ挽きます。平割り
建具材の場合は、節等がないことが原則であり、死節・ヤニツボ・アテ等がある場合は、切除します。人工乾燥 または 自然乾燥
人工乾燥
蒸気式と燃焼ガス式があります。乾燥程度を自由に調整でき、7日~101日と
短時間で完了しますが、設備費がかかること材の
ロス率が高いのが難点です。
自然乾燥
通風および立地条件を考え、桟積(横積)または立てかけて乾燥させます。
大量の木材が色艶よく仕上がりますが、
時間がかかる上、気乾含水準以下の乾燥は困難です。
木取り材
乾燥した平割り材を、木理・材色に配慮しながら、効率よく、建具の部分材料に切断します。製品
木の質・色・目の走り方等、素材にこだわり厳選することで、美しい仕上がりと耐久性が保障されます。丸太の39%だけが、建具の材料として生かされています。優れた建具には、
素材の厳選と工法が何より大切です。
木製建具の仕口(工法)
面取り組子
竪組子と横組子の交わるところを「組手」といいます。
「面取り組子」とは、高級感を出すために面を取った組子を使用したもの。
組手部分の面同士をぴったり合わせるための高い技術を要します。
面取り塵返し組子
「面取り塵返し組子」は通称「塵返し」「塵落とし」等と言われ、障子の横組子に勾配(約20~30°)を付けて納める方法で、まさに職人技。
現在、数少ない職人だけがこの技術をもっています。
腰肩(角丸・平几帳面)
双方をあわせた時にアールになるように仕上げるのを「角丸」といいます。
段差が付いた平几帳面の面同士は、互いに45°の角度でぴったりあわせる際に技が要求されます。
竪材と横材が交わる箇所を「胴付き」といい、「胴付き」を納める一つの方法として「腰肩」という技術があります。
見映えが良い上に、温度・湿度の変化に耐え、何年経っても一分の隙間も生じない高度な工法です。
蟻ホゾ・蟻ミゾ(スイツキ)
門戸・高級板戸等、釘やビス等で留めると見映えがよくない箇所に、
棒材と板ものを接合する工法を「蟻を切る」といいます。
蟻ミゾのミゾ幅に長短の差(各各mmずつくらい)を付けることで、
蟻ホゾがぴったり納まり、胴付き部分に隙間が生まれません。
いったんはめるとガタつかず、綺麗に仕上がります。
曲げ組子
組子を曲線に組んだものを一般には「曲げ物」と呼んでいます。
用途は、障子、書院障子、天井格子等で主に装飾として用いられます。
素材は、檜、ヒバ、スプルース等、曲がりやすい素直な木が適しています。
組手(竪と横の交差するところ)部分は、目の細かな胴付き鋸を使い、
曲がりの角度に合わせて斜めに切りかいていきます。
曲げ組子の場合は、一方方向に組んでいく「片組手工法」を用います。
トキン組
「トキン」とは面の形状の名称で、山型の五角形にとられた面のことを
「トキン面」といいます。語源は、山伏のかぶり物の形から由来しています。
「トキン組」は竪と横、両方の組子に「トキン面」を使用し、
大変微妙で高度な技が要求され、名人技の頂点を極める技術といっても過言ではありません。